スキー旅行記@赤倉(仮)

登場人物

・儂

・ヤマケン(友人)

surprised(人名。友人)

 

 

嗚呼!

なんたる無情!!

哀れ、狼狽する我々を背に、「ムーンライトえちご」は池袋駅のホームを滑り出して行くのだった…

 

時は3月14日、2316。儂とヤマケンは新潟に向かうべく池袋の二番線で「ムーンライトえちご」を待っていた。青春18きっぷでは特急・急行は使えないが、快速は利用できるのでこの列車を使うことになった。夜行で新潟着は0451だ。雑談をしつつ待つ二人。「ヤマケン、14日は滑らんことにしたで。surprisedと電話してそうしたから」「うん。そのほうが良いら。移動で疲れるし」(註・二人は遠州弁で会話しています)朝、ヤマケンと品川で別れた後に決まったことを伝える。この細かいことが、後で大きな意味を持つとは、まだ二人とも知る由もない…

と、突然となりに座っていたオバチャンが気がふれたように走り出した。なんか「待って、待ってぇ…」とか言ってる。

何が起きたのかと見ていると、電車がホームに入ってきたようだ。なんだ、騒ぐことじゃないじゃん。

…?

様子がおかしいぞ!

違う、ヤツは加速してる!!

なにぃ!

見る間に我々の目の前を通過していく「ムーンライトえちご」。崩れ落ちるヤマケン。

なんてこった!英語にするとOh my god!!

6両編成のヤツは、我々が待っていたところ(ホームの赤羽寄り)には停まらず、中央に停まった。我々からはNEWDAYSが邪魔で見えなかったのだ。憎し、NEWDAYS!

緊急事態に接して、解決手段を模索する。近頃こんなに能ミソを高速回転させたことは無い。まず追いつく方法は無いだろう。

新幹線か?

この時間では運行は終わってる。

高速バス?

交通費はこれ以上出せない。無理だ。

すると隣のホームに赤羽行きの埼京線が入ってきた。そうだ、ヤツは赤羽に停車するかもしれない!たしか上りの「えちご」は赤羽に停車したよな?ひょっとしたら追いつけるかも!

「ヤマケン、あれ乗るぞ!」

走り出す二人。儂はリュックを背負いスキー板を担ぐ。ヤマケンはバッグをさげて(儂の)スキー靴のケースを持って。階段を駆け上りながらリュックから本が滑り落ちる。しかしそんなことにかまってられない。今にも閉まりそうなドアをこじ開け、二人は飛び乗った。

ヤ「ゴメン、もう一冊は拾えなかったよ」

なんと持っていた本を二冊とも落としてた…。仕方ない、この旅行が終わったら回収しよう。

電車内でヤツのダイヤを確認する。

…。

残念。赤羽には停まらない。上りは停まるのに。_| ̄|○

こうして、この夜は儂の部屋に一泊することになったのでした。当初の予定では、15日は0451に新潟に着いた後、市内の友人・surprisedの家に寄り、午前の間に妙高高原に移動するということになっていた。そして、15日は滑らないことにしていたのが救いになった。こんな失態をかましておいて、これ以上も予定変更する必要に迫られたら、儂、絶望しただろうなあ。だって、一応「てっちゃん」と称している自分が、電車に乗り損ねる(それもミスで)なんてことをしてしまった。プライドが傷ついた。当日(14日)になって決めた些細なことで、ほんの少し救われた。

戸田駅で「えちご」の指定席券を破り捨てた後、一旦儂の部屋へ向かう。

善後策を練る。どうやら、明日の埼京線始発で大宮に行き、高崎線・上越線と乗り継げば、午後までには妙高高原に着けそうだとわかった(なんでそんな急ぐのかというのはココを参照)。そのほうが中央線・篠ノ井線経由より電車一本分だけ速く着けるようだ。ほんっと、新幹線使いたいと思った。

 

翌朝、0400起床。0520戸田発に乗るべく、意気込んで駅へ。大宮、高崎で乗り換えて水上へ。もう雪が溶け始めている。この道中、ヤマケンは車内で寝続けた(妙高高原につくまで)、大口をあけて。一方の儂は全く寝られない(妙高高原につくまで)。儂は、きっとこいつに眠気を吸われているんだろうなあ、と思いつつ、本を読み続けていた。

高崎から先は電車のドアが手動になった。でも終点に着いたら開けて欲しいな。

そんなこんなで、長岡に着いたのが1012。ここでsurprisedを待つ。前夜に我々があんな状況になってしまったので(と本人は説明するが、どうだか…)、彼は酒盛りをして寝坊したらしい。仕方がないので飯を食わんと欲す。荷物をロッカーに預け、でも板は担いだまま、西口の方が表玄関っぽい長岡駅の東口に出る。儂のことをよく知る人は、儂のことをこう評する。天の邪鬼と。

駅の看板の「山本五十六記念館」が気になった。英語表記には「Admiral」って書いてあるんだったら日本語でも「提督」って書けよ!(←どーでもいい)

一時間強待って、やっとsurprisedが来たので、1156発直江津行きに乗る。久しぶりの再会で会話が弾むが、半ばを過ぎたあたりから、またヤマケンが寝始めた。悔しいので儂も寝ようと試みるのだが、どうしても眠れない。やはりこいつが何かを発しているのか…?

直江津でしばらく待った後、長野行きに。途中、北陸新幹線と交差する予定のところを通過したが、まだ影も形も無かった。がっかり。でもスイッチバックを経験できたし、良しとしよう。

妙高高原に着いたのは1452。電車内にあるものを忘れたとも知らず、儂一行は下車する。

 

バスで赤倉温泉まで行く。そこからペンションまで歩いたのだが、この行程がまた…

単刀直入に言おう。我々は道を間違えた。なにが悪いって、地図が悪い。あと工事中なら工事中って表示して下さいよ。ちょうど道が分かれるところなんだから。お陰で我々は1q近く無駄に歩かなければならなくなった…。

道が分かれてから500mくらい「なんかヘンじゃねえ?」と言いつつ下って、あらためて地図を見ると、やっぱりだよ!道が一本違ってるよ!!_| ̄|○ しかも地図上では繋がってないのに(笑)。

 

こうして、一日目にしてかなりの運動をした後、やっとの思いで宿に到着出来たのでした。

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